>宅配ボックスのお問合せ<

マンションでのペット飼育問題の解決案いろいろ

公開日:  最終更新日:2014/11/28

31630224d372c55f2c6c20bbcb803914_m

最近のマンション広告を見ているとペットOK物件、増えてきましたね。ショッピングセンターやデパートなどでもペット連れOKのスポットも増えていますし「ペット禁止」物件を探す方が難しくなる時代が、すぐ近くに来ているのかもしれません。

ナビ美のマンション購入のきっかけは、実は「ペット」でございました。10数年前は、ペット禁止物件が多く、かろうじてペットOKでも頭数制限や個体サイズ制限階数制限など、とにかく制限が多すぎて、私の理想とするマンションはないとあきらめておりました。

そんな私の背中を押したのが、現在のマンションで「ペット共生型マンション」の先駆けでした。当時の入居者(現在も同じですが…)は、全員がペットを連れての入居で、全員が動物好きという事が幸いし生活が始まってから発生した様々なトラブルも都度、全員で話し合い、大きな問題なく現在に至っております。

土地柄もペットを飼育している方が多い地域で、町内の皆様もペットに対して寛容であったという点からも気持ちよく住まわせて頂いているポイントになったのだと、今更ながら人間関係の良さに感謝しております。

ペット飼育制限マンションの問題点

ナビ美のマンションの場合は、「ペット共生型」という事で最初からペットクラブがありペット飼育に関するルールブックが存在していた事も、円滑運営に役立っていたのだと思いますがペットトラブルが発生するマンションのお話を聞いていると、やはりそのバックグラウンドに問題があるようです。

そもそも、「ペット」は命があり、日々、成長いたします。犬や猫などは感情も表現する生き物です。動物図鑑に書かれている事とは違う想定外の事は、少なからずあります。

例えば「小型犬のみ可」のルールに従っても、既定サイズを超える小型犬もいます。ご存じない方の目には、ルール違反の入居者と見られてしまうでしょう。

4階までは飼育可で、5階以上は飼育不可などのルールも、分譲賃貸や売却などで入居者が変わる場合以前のルールが守られないケースも簡単に想定できるでしょう。

ルール違反を見つけた方は憤りを覚えるでしょうし、場合によってはご自身もルール違反者になられるケースもあるでしょう。「飼育制限」という方法は、ルールがあるようで実は受け取り方によって、幾つもの解釈が出来てしまう一番あいまいな方法なのです。

トラブルの種をいくつも抱える爆弾のようなものなので、どうしても「飼育制限」を前提におく際は細部に渡った徹底的な細則と違反者へのペナルティーなどを作らなくては運営できないでしょう。

ペット社会の現状

以前にもペットブームがあり、人気とされるペットが乱繁殖され、劣悪な環境で放置されたり気軽に飼ったペットが気に入らず、捨ててしまうといったケースをニュースなどで耳にされた方もいらっしゃるかと思います。

現在、ペット販売は様々な制限があり、大変厳しくなっています。大手ペットショップなどでは購入されたペットにマイクロチップを埋め込み、気軽に捨てたり出来ない様な登録システムを採用したりしています。

ペット飼育希望者も販売業者も「命を預かる」という事に重きを置き家族の一員としてペットを必要とする方が増えてきた事により、マナー向上も期待でき「ペット」の考え方が以前とは変化してきているように感じます。

ペット禁止マンションでの解決案

あいまいなペット可マンションに比べると、ペット禁止マンションの方が解決は早いかも知れません。ペット禁止を継続する場合は、マンションがペット禁止であるという告知をエントランスやエレベーターなどで常に告知をする事で、後々の潜在的違反者を減らす事が出来ます。

その時点で、実質的な違反者には自己申告して頂き、「一代限り」の誓約書を交わし細部に渡るペット飼育規則を遵守して頂くようにします。違反世帯数を開示し、場合によってはペナルティーをとる事で、将来的にペットを飼育する世帯はいなくなるでしょう。

ペット禁止マンションからペット可マンションへ

そのマンションの規模と違反者がどれくらいいらっしゃるかによりますが、まずは現状把握が先決です。無記名アンケートを実施し、違反世帯数と潜在的にペットを飼育したいと考えている世帯数を把握します。

ペット禁止を継続して欲しい世帯数も確認しましょう

現代社会で「ペット処分」という選択は社会通念上、不可能でしょう。違反者の「退居」も分譲マンションにおいては事実上、不可能に近い選択ですので結果的にはその現状を踏まえた上で

・ペット可マンションとする。
・「一代限りで飼育」の誓約書などを交わし、上記で筆記したように将来的にペット禁止を徹底させる。

の2案が考えられます。

いずれの場合にしても、ペット飼育者には「ペットクラブ」を設立させ、管理組合と連携して情報交換が出来る基地局を作ることをお勧めいたします。

その上で、ペット飼育に関するマンションでのルールブック=ペット規約を作成しトラブルの芽は小さいうちに早めに処理するシステムを完成させる事で、わだかまりは少しずつ解決の方向へ進むでしょう。

ライター:マンションナビ美
不動産系会社勤務を経てフリーで活躍。自身も分譲マンションのオーナーとして、大規模修繕や、理事会役員を経験する。実体験からマンション業界を分かりやすく解説する。

シェアありがとうございます