>宅配ボックスのお問合せ<

大震災に備える!マンションの防災対策は万全ですか?

公開日:  最終更新日:2014/11/28

050660

「備えあれば憂いなし!」ということわざがあります。今回はマンションの防災対策について、考えてみたいと思います。

皆さんのマンションの防災対策はどうなっていますか?
マンションの最寄の避難場所。ご存知ですか…?
行政のハザードマップ。見たことありますか…?
水や食料等の備蓄品の準備は出来ていますか…?

では、首都圏で東日本大震災のような災害が起きると仮定すると、何をどう準備すべきでしょうか。まず、考えられるのは、停電、断水、家具の転倒、交通の遮断、物流の停滞、通信の遮断等、ざっと思い浮かべただけでも結構ありますね…。

防災備蓄品の重要性

自分の命を守るために必要なのは水と食料です。行政からは約1週間分の水と食料を備蓄するような指導もあります(以前は3日分でした)。

大人1人の1週間分の備蓄品の量(水と食料)はどのくらいでしょうか?
・水=1日2㍑×7日分
・米=1日3食×7日分=21食分(またはパンやパスタ等の炭水化物類)
・その他、糖分が不足するのでチョコレート等があるといいですね。
・乳幼児がいるご家庭は、粉ミルクや離乳食も必要です。

物流が停滞するとスーパーが品薄になるので、少し多めに準備しておきましょう。

食料以外にも備蓄品はたくさんあります。
・懐中電灯 ・ラジオ ・乾電池 ・ティッシュ ・ウェットティッシュ ・防寒具 ・着替え ・ヘルメット ・軍手 ・ロープ ・マスク ・おむつ  ・生理用品 ・簡易トイレ ・現金(小銭)etc…
家族構成によっても違ってきますが、挙げると本当にキリがありません。

管理組合で準備すべきもの

原則として、防災備蓄品は住民各自が準備すべきですが、個人では準備できないものもたくさんあります。そういったものは管理組合で準備しておく必要があります。

例えば…
・炊き出し用の鍋やガスコンロ ・仮設トイレ ・工具やバール ・救急箱 ・ストレッチャー(タンカ) ・車椅子 ・水 ・食料 ・おむつ ・粉ミルク ・土嚢 ・ブルーシート ・スピーカーマイク etc…

管理組合は、防災備蓄品を準備する為にも居住者名簿を整理し、介護や介助が必要な人、乳幼児の数等をしっかり把握する必要があります。

プライバシーや個人情報と絡みますが、しっかり把握したいところです。特に、介護や介助を必要な人は、自ら管理組合へ申し出て万一に備えて下さい。

防災訓練やっていますか?

いくら防災備蓄品を揃えたとしても、正しく使用出来なければ意味がありません。そのためには、日頃からの防災訓練が重要です。年1回程度、避難経路や避難場所の確認や、防災備蓄品がどこにあって、どう使用するのかを確認する意味でも、防災訓練は大切な行事です。

また、防災訓練を行うことで、住民同士のコミュニケーションが生まれます。お互いを助け合う気持ちが被害を最小限に抑えることにつながります。是非、防災訓練を行って、住民同士で防災意識を高めあって下さい。

防災マニュアルはありますか?

防災訓練と併せて、管理組合の防災マニュアルを作ることをお奨め致します。大震災が起きた時は、管理会社や警備会社も被災していますので、アテになりません。自分のマンションは自ら守っていくしかありません。

大震災が起きた時、それぞれ住民の役割、管理室との連携、安否確認方法、停電や断水があった時の対策など、決めないといけないことは盛り沢山です。是非、理事会が中心となって、話し合ってみて下さい。

完全な防災マニュアルは、なかなか出来ません。とにかく、住民の防災意識を高めることが出来れば、目的は達成くらいに考えて下さい。

避難場所は安全なのか?

東日本大震災では、体育館などの避難場所で生活する被災者の映像を目にすることが多くありました。

新耐震基準で建てられたマンションの場合、その構造上、建物が倒壊するリスクは非常に低いです。避難場所は多くの被災者が集まっており、パニック状態が起きている可能性もあります。

現在、行政は新耐震基準のマンションの住民は自宅で待機するように指導しています。避難場所が安全とも言い切れません。周辺の様子や行政の指示を見ながら、慎重に行動する必要があります。

自宅で待機する以上、水や食料などの防災備蓄品、停電や断水への備え、家具の転倒防止、ガラスの飛散防止ということがより重要になってきます。

管理会社と管理組合の役割

大震災が起き、交通や通信が遮断されてしまっては、管理会社もすぐには動けないのが実態です。普段は24時間の対応出来るといっても、この時だけは話が違います。

ただ、事前の災害対策は出来ますので、管理組合の防災備蓄品の数量や賞味期限の管理、居住者名簿の作成補助など理事会と打合せしたり、日頃からの住民の防災意識を高める活動を補助することなら出来ます。

ここは、管理会社の腕の見せどことです。管理組合とよく話し合い、マンションの被害を最小限に抑えるようなソリューションを提案して下さい。

大震災は、いつ、どこで起きるかは分かりません。ただ、起きる可能性が高い以上、「備えあれば憂いなし」です。防災意識を高め、しっかりとして防災備蓄をお奨め致します。

ライター:ヤマザキシンイチ
デベロッパー系管理会社に14年勤務。フロント業務、新規開拓、リプレース営業等、マンションの管理に関する業務を担当する。

シェアありがとうございます